ロッキンことROCK IN JAPAN FESTIVAL2023を今年は通しで5日間、全日程参加して完走してまいりまいた
8月の猛暑や不安定な天候はもちろん、わたしは東海地方に住んでいるので2週間連続の遠征ということで都市型フェスながらなかなかハードでしたが終わってみると燃え尽き感というか、とにかく楽しい5日間でしたね
本当に終わってみると、という感じではあるのですが2023年もこのフェスにまつわる騒動だったり話題になったあれやこれやそれが色々とありましたね
ということで実際に5日間参加した身として、2023年のロッキンについて振り返りの感想を書いていきたいと思います
ポップすぎる出演者について
もはやここ数年の恒例行事ではあるのですが、ロックフェスなのに出演者がポップすぎるとよく批判されています
2023年の出演者を見ても今では当たり前のように出演するようになったモーニング娘。などのハロプロ系やももいろクローバーZなどのアイドルや、テレビで何度も観たであろうJ-POPアーティストが多く出演しており、そう言われるのもわからなくもないですし、近い記憶では2019年はYouTuberの出演なども色々と言われていましたね
ただ、ロッキンの歴史を遡ってみると初開催の頃からそもそもメジャーアーティストが中心ですしラッパーやヒップホップアーティストが出演していたり、そもそもの成り立ちからロック一本というフェスでもないんですよね
むしろこういったロックバンドに限らない多種多様なアーティストが出演することがロッキンの特色の一つであって、それこそフェスではなかなか観られないロッキンでしか観られないアーティストが多数出演するということがロッキンの大きな魅力であるわけです
2023年は全出演アーティスト発表と同時にスタートした第2次抽選先行の時点ですべてのチケットがソールドアウトしたことでも、それがロッキンであると多くのお客さんに受け入れられているということだと思います
さらにいうと単純に出演してきたロックバンドだけを見てもいわゆるロキノン系や邦ロックとカテゴライズされる他のフェスでもよく見かけるバンドばかりでもなく、例えば2019年の出演者ではロッキンの常連であるMUCCを筆頭にPlasticTreeやthe GazettE、lynch.やDEZERTなどのヴィジュアル系バンドや、人間椅子のようなイカ天バンドがいたりと、規模の大きさもありますがここまで広くロックを網羅しているフェスが他にどれだけあるでしょうか
ロックフェスとしてみても間違いなく最大級と言えるものですし、とてもじゃないですけどロックじゃないなんて言えないですよね
むしろ個人的に気になるところとすれば、この規模感や人によってまったく違うマイタイムテーブルが出てくるような多種多様さこそが最大の魅力だと思っているので、蘇我スポーツ公園に移って以降はステージ数の現象もあって呼ばれる数が減ってしまったので、そういった部分に関してはちょっと不満かなと思います
タイムテーブルとステージ割について
出演者がポップすぎる話と近い話として、各ステージのトリを務めるアーティストやステージ割についても不満に思う声が聞こえてきましたね
各日のヘッドライナーを見るとback number、Ado、RADWIMPS、あいみょん、YOASOBIとたしかにポップといえばその通りでしょう
ただ出演者のところにも書いた通りこれこそロッキンらしさを感じる部分でもあり、アーティストの格としても決して見劣りはしていません
実際のライブを観ても間違いなくヘッドライナーにふさわしいライブをしていましたしね、YOASOBIのアンコールで始まったアイドルのラスボス感半端なかったですもん
そしてステージ割について、今年はメインステージ経験者、それこそひたちなか時代からGRASS STAGEに出演していたアーティストたちもサブステージにあたるPARK STAGE、HILLSIDE STAGEに出演となったパターンが多く見受けられ、ステージ格差は単純に持ち時間の長さにも影響しますしそこに不満の声が上がるのは理解はできます
ただステージ割に関してはフェスってそもそもがそういうものでもありますし、実際にそういったアーティストのライブを観ましたがめちゃくちゃ気合が入ってみえましたし、それこそサブステージといえどかなり広大なスペースをパンパンに埋めていたりと痛快極まりないものでした
納得いかない、不満に思う部分もあるでしょうがそういったものをひっくるめても現地で観るライブこそが、そこでしか観られないものこそが結局は大切なのかなと思います
百聞は一見にしかずです、在宅でタイムテーブルや流れてくるセットリスト見てああだこうだ言うよりも、生で観るライブこそがすべてです
サークルモッシュの完全な禁止について
2023年のロッキンでは明確にサークルモッシュの禁止がアナウンスされました
まず前提としてサークルモッシュについてはコロナ禍前の2019年までは容認されている状態でした
JAPAN JAM2023でもサークルモッシュで退場になったという話は少し聞こえてはきたのですが、こういったこれまでのこともあり実際に参加した自分としてもサークルモッシュはやっても良いと思っていましたし、おそらく他の参加者でもそういった認識の方はいたのだと思います
また開催前の注意のコメントでもダイブは即退場だがモッシュに関しては係員の注意と場合によっては退場という書き方で、実際にモッシュはしても良いのかどうかの判断がしにくい状況でしたし、コロナ禍での制限を挟んだこともわかりにくさに繋がったかと思います
そしてサークルモッシュ禁止のしっかりとした声明が出たのは前半戦の2日目が終わったあとでした、
たしかに注意事項を見ても、2019年まではダイブ等の危険行為、と書かれていたとおろが2023年ではダイブ、モッシュ、サークルモッシュ等の危険行為と書き方がしっかりと変わってはいます
とはいえ、読めばわかるじゃんというのはその通りではあるのですが、さすがにこのレベルの変更点をしっかりと目を通すのはなかなか難しいかとは思います
こういった背景がありサークルモッシュ禁止には批判的な声も多く出てきたのだと思いますが、そのうえでロッキンでのサークルモッシュ禁止の是非について言えば個人的には禁止を支持したいと思います
ロッキンというフェスは規模的に国内でも最大のものであり、前述したように普段のロックフェスには出演しないようなJ-POPアーティストなどを目当てに来る人達など、他のフェス以上に様々な人達が参加します
そういった人たちの中にはロックフェスの激しいノリに慣れていない人たちも多いことが想像できますし、実際に公式からも発表されたように2023年も骨折するような大きなケガをされた方がいたそうです
ケガ人が出たから禁止、という論調は個人的にはあまり納得いくものではないのですが、とはいえ主催者側が明確に禁止と決めたのなら参加する以上はそれに従う義務があります
またモッシュダイブなどの激しいノリを好む人達がよく言う、思いやりで成り立っている、怪我をしない怪我をさせないといった暗黙の了解のようなものも、現実に大きな怪我をする人がでてきている以上は通用しません
モッシュダイブを制限することについてはロックのカルチャーへのリスペクトがないのではないかという意見もあります
この意見に関しては、ライブを構成する要素の一つでしかないモッシュダイブを禁止するということだけを取り上げて、これまで20年以上このフェスを続けてきたロッキンオンは間違いなくシーンを作ってきた存在の一つであり、リスペクトがないと断じることはそれこそリスペクトがない言動ではないかと考えます
もちろんロッキンオンへ思うところは人それぞれあるかとは思いますが、フェスシーン、ロックシーンを育ててきた存在であるということは無視できないはずです
結局のところ、棲み分けという話でもなくって、参加する方には選ぶ権利があるのですから単純に参加するイベントにはそれぞれ大なり小なりの制限があるわけでそれに従いましょうというだけの話かとは思います、この制限が今後ゆるくなることはないでしょうしね
前方エリアについて
コロナ禍のライブにおいて、お客さん同士の距離を保つために特に密集しやすい前方エリアに対して事前に抽選を行い観覧位置を指定するという取り組みが多くのフェスで行われてきました
これも2023年になって多くの制限がなくなったことで大半のフェスでは実施されないようになりましたが、ロッキンオンの主催するフェスでは引き続き実施されています
これは前方の密集による危険を軽減するのと、目当てのアーティストを観るために何組も前から場所取りをする行為を制限するということで続けることになったそうですが、これに対してもいつまでやってるんだという批判がありました
前方エリアに関しては個人的には大賛成というか、もともとダイブのないフェスであり今年はさらにサークルモッシュなどの行為が制限されたこともあって、それなら振り切って最大限に楽しめるように配慮するのは正しいと思います
さらに言えば抽選で決まるというのもフェアですよね、何組も前から場所取りするという行為が健全だとは思えないですもん
いつまでやっているんだ、というよりもコロナ禍であったことを糧に新しいフェスのあり方として常にアップデートしていこうということなのだと思いますし、個人的には支持したいところです
2024年とその先のロッキンについての話
2024年のロッキンは25周年ということで8月に蘇我スポーツ公園で5日間と、それに加えて9月にひたちなか海浜公園で5日間と合計10日感の開催が発表されました
これに関しては公式の発表前にNHKからニュースが出てしまい少し不穏な空気も出てしまいましたが、そこについては個人的には言及しません
2024年のひたちなかの開催はGRASS STAGEのみの1ステージの開催ということで最大規模ではなく、また2025年以降がどうなるかについては現在はまだ未定とされています
個人的にはひたちなかの規模感は国内最大規模のフェスに相応しい広大さとステージ数で好きなのですが、蘇我の移動しやすさや巨大なステージが向かい合ったレイアウトなどもまた好きなんですよね
蘇我の敷地的にひたちなかと同等のステージ数にするのはさすがに難しそうなのもあります
また単純にひたちなかは遠いんですよね、東海地方からだと蘇我のほうが100kmぐらいは距離的に近いのでその分だけでも行きやすいですが、一方でひたちなかは公式で駐車場を用意してくれるのはとてもありがたいです
単純にどちらも良いところがあるのでどっちが良いは言い切れないのが難しいところであるのですが、今後のロッキンの開催地がどうなっていくのかは個人的にとても気になるポイントですね
ロッキン2023まとめ
良くも悪くも開催前も開催中も話題に事欠かなかった2023年のロッキンですが、終わってみれば楽しかった以外の感想が出てこないですし参加された方は間違いなくそうだと思います
台風の接近や悪天候なんかもあり過酷ではありましたが、やっぱり素晴らしいフェスであることは間違いないんですよね、ロッキンでしか観れないものが多すぎるんです
これからも続いていく中で少しずつ変わっていくこともあるかと思いますが、ロッキンが素晴らしいフェスであることはきっと変わらないと思います
そう信じて、これからのロッキンも楽しみにしていきたいと思います
以上、ROCK IN JAPAN FESTIVAL2023を完走したので話題になったあれやそれやこれについてでした~!それではまたー