日本に新型コロナが広がり始めた頃にクラスターを発生させ叩きに叩かれまくったライブハウス。
当時ライブハウスへ否定的な意見をぶつけていた人間の多くは、おそらく今のライブハウスがどんな状況になっているか知らないのではないでしょうか。
そしてライブ好きの人でも、各々の事情もあるでしょうし今のライブハウスに足を踏み入れたことのある人はそれほどはいないのではないでしょうか。
少しづつライブ自体は開催できるようになってきた今のライブハウスですが、実際のところどういった形で開催されているのか。規制されたライブがどれだけ楽しめるのか。
新型コロナの影響で規制がされて以降のライブハウスに何度か足を運んできた自分が、ライブハウスやライブイベントの現在について紹介したいと思います。
現在のライブハウスにかけられている規制
現在ライブハウスにかけられている規制はざっくりこんな感じです。
- キャパシティ制限(50%程度)
- マスク着用
- 声出し禁止
- 熱がある人は入場不可(37.5度以上が目安)
- 身体的距離を取る(指定席や観覧位置の指定など)
公演によって連絡先の届け出や身分証の提示、また追跡アプリのインストールなどを求められる場合もあります。
正直、普段のライブハウスに慣れていると指定席のライブなんて想像もできないですよね。また、指定席でも一席空けて座るようになっていて、間の席は荷持置きとして使えるようになっているのでこれはこれで便利だったりします。
例えば、ZeppNagoyaの座席はこんな感じになっていました。
ちなみに、バツのついている席は使用不可で、隣の席を間引いてなるべく距離が取れるように座席も指定されています。(バツはわたしが加工してつけました)
本来はスタンディングで使われるところを指定席にしていて、かつ席を間引いていることでキャパに対して50%どころじゃない状況になっているのがライブハウスの現状です。
身体的距離を取る必要があるのでモッシュやダイブなんかも当然禁止ではあるんですが、このご時世でもたまーに荒れたフロアを目にすることもあります。正直なところ、個人的にもこれはなかなか受け入れられてるものではないので、特にアンダーグラウンド寄りなバンドのライブに行く際は特に気をつけてもらえたらなと思います。
まぁ気持ちはわかるんですけどね、やっぱり体全体で音楽を楽しみたいって気持ちはわたしにもありますし。
とはいえ、やっぱり感染対策を行った上で公演実施しているというのが建前になってしまうのもどうかなと思いますし、感染対策されていないようなライブは避けたいって人も自分含めていると思うんですよ。
いろいろと不自由ではありますが、なんのためのライブハウス規制なのかというのも考えて、しっかりとそういった部分は守って楽しむことが大事なのかなってのが個人的な考えです。
生音を聴けることがなによりの幸せ
ネガティブな部分、規制に関する話を先に書きましたがそんな状況でのライブが本当に楽しむことができるのかというと、やっぱり生の音を爆音で聴けるというの格別なんですよ。それだけでもライブは本当に幸せなものなんです。
大音量の音を浴びるというのはそれだけで気持ちが晴れるものですし、それが自分の大好きな音楽であればなおのこと。
家で音楽を聴いているだけじゃあ物足りないからライブに行くわけですけども、その物足りさなの大半はやっぱり生の音を聴くことでその大部分が解消されるんだなってあらためて実感しましたね。
決められた範囲で自由に楽しむ
指定席にせよ観覧位置の指定にせよ、決められた範囲内であればクラップやジャンプ、ヘドバンなどは多くの場合で許可されています。隣の人と接触することがないように気をつければ、ツーステなんかをしても基本的に大丈夫だと思います。
先日わたしが行ったメリロや、夏に大阪城ホールで行われたジャイガのスピンオフイベントのTHE BONDSなどは1m四方の決められたスペース内で観るようになっていましたが、1m四方って意外と広いものでこの中でできる範囲で体を動かすだけでもかなり楽しめました。
なんなら転換中とかその場に座ったり荷物を置いたりもできたので、意外と快適だったりもしました。さすがに冬場の地面は冷たかったですけども。笑
また、場所が指定される分いつもと違った場所で観るというのも悪くないもので、普段は気づかないようなステージ上の所作や演奏中の手元なんかに魅入ったりもできるのでこれはこれでいいものです。
公演中の定期的な換気が意外とネック
感染対策として、公演中も定期的な換気が行われています。
複数バンドの出演する対バンイベントなんかだと転換中に実施していたりするんですが、これがまた寒い。特にこの冬場はかなりきついです。
また、ワンマンライブ等の場合この換気がなかなか曲者で、結構短い間隔で換気で中断となるのですごいテンポが悪く感じるんですよね。
もちろんMCなんかで場をつないでくれたりはするんですが、普段のライブとの違いははっきりしちゃいますよね。あれ、なんかMC多くね?みたいな。
フロアがいつもと違っていてもステージの上だけはいつもどおりでいてくれたら、って考えだったのでこれは意外とショックでしたね。
マスクしながらのライブはなかなか辛い
換気されていたり、入場数も制限されている関係でそれほど暑くならないかと思えば意外とそうでもなく、ライブが始まってしまうと防音のために締め切ってしまうことや照明が当たったりすることで暑いなと感じるようになります。
ましてやマスクしながらですから、息苦しさや蒸れなどマスク着用のライブは実際のところ結構しんどいです。
声出せないのも同じくらい気持ち的にはしんどいんですけどね、どうにも口をふさがれてしまっているようで不自由さはつきまといますね。
こんな状況でもライブを行かないといけない人がいる
こんな感染症が流行している状況下でもライブに行くなんてどうかしている。そう考える人の気持ちもわかります。でも、それでもライブに行きたいんですよ。ライブに行かないとどうになかなっちゃいそうなんです。
いろんな規制があるなかで普段のように思いっきり楽しむことができなくてもそれでもライブに行きたくて、そして多くのケースで100%ではないけどもそういったルールは守られています。なにかと比較するわけでもないですけども、世間が考えている以上にライブ好きが自分たちの居場所を守ろうという気持ちが強いのだと思います。
別に許しを請うわけでもないんですけども、ひとまずは決められたことを守るのであればライブは今でもできるんです。わたし達もライブを観に行くことができるんです。
ライブをしているような場合じゃないって言われたら、まぁそうかもねって多少は理解できますけども、それでも行きたいライブが開催されるのなら行きたい気持ちを抑えるつもりはないですし行きます。
規制された不自由なライブを楽しめるかどうかはあなた次第かなって思います。暴れないとライブじゃない、物足りないって人は今の状況下ではライブに行くべきではないかもしれません。
なんのためのライブハウス規制か、それをしっかりと考えてそれでもライブがないとダメなわたし達は決められたことを守って、今できる最大の楽しみ方をするしかないんです。
そんなんでもライブがないよりは数段もマシなんですよ、ライブに行けるだけでいまは本当にありがたいんです。
この記事がわたしにみたいなライブがないと生きていけないような人に届いて、もし迷っているようならその人がどうすべきか判断する材料になってくれたらなと思います、決して、行きたいなら行ったほうがいいとまでは言いません。
以上、コロナ禍のライブってどんな感じ?規制有りでも十分楽しめる?でしたー。それではまたー。