音源紹介2023年9月もやっていきます!
アルバム、EPから5枚をピックアップ、選考基準としては単純に良かったというのもそうですがわたしが紹介したいものを選んでいます
それではやっていきます!
SiM「PLAYDEAD」
日本を代表するラウドロック・レゲエパンクバンドSiMのワールドワイドなリリースとなった通算6枚目のフルアルバムです
アニメ進撃の巨人の主題歌でもある「The Rumbling」の世界的なヒット以降は海外展開を進めている彼らですが、ついにと言うべきかこれからの彼らの活動を大きく左右するだろう勝負の1枚となるだろうリリースです
内容としてはヒット曲「The Rumbling」のシリアスな雰囲気をなぞるようなものではなく、また現在のヘヴィミュージックのトレンドに寄せたものでもなく、あくまでSiMの音楽性を推し進めたものと言えそうです
原点回帰という意味では前作「THANK GOD, THERE ARE HUNDREDS OF WAYS TO KiLL ENEMiES」もそうでしたが、今作はそれ以上にパンク要素強めかつレゲエの要素も大きく取り込まれていて、レゲエパンクとしての方向性に立ち返ったものとなっています
ヘヴィなリフからスカのリズムで踊らせてくるM4「SWEET DREAMS」はまさにレゲエパンク感強強ですし、ブチ落とすブレイクダウンに学校のチャイムのようなサンプリングを混ぜ込むのも洒落ています
とはいえやっぱり個人的にはレゲエ要素の強いものよりもニューメタル感の強いM2「RED」がめちゃくちゃ好みですね
ゴリゴリに攻撃的じゃない分だけSiMのメロディの良さやアレンジの面白さが際立っていて、キャリアを重ねてきたからこそ出せるものだなというのは間違いなく感じます
正直これが世界的にどれだけウケるのか想像もつかないですし、先日までのアメリカツアーもかなりの盛り上がりでしたがあくまでDANCE GAVIN DANCEのサポートでのツアーでしたし2024年のヨーロッパも同じくNOTHING MOREのサポートでのツアーです
本当の意味でどれだけの評価を受けているかどうかはおそらくヘッドライナーツアーや来年のどれだけのフェスに出られるかというところでしょう
このアルバムが世界的にどのように評価されるか、それによってこれから海外へ挑んでいくバンドたちにも影響するでしょうし、この先SiMが海外でどのように戦っていくのかはまだまだ注目していきたいですね
ovEnola「UNDERWATER」
東京を中心に活動するニューメタルコアバンドovEnolaのキャリア2枚目となるEPです
一言でニューメタルと言ってもSiMのそれが陽のニューメタルならovEnolaのニューメタルは間違いなく陰のニューメタルと言えます
叩きつけるようなヘヴィサウンドにハイセンスな電子音が混ざり合い、強烈なボーカルワークや要所のキメもあって単調にならないM3「Abominated」は半端ない仕上がりです
初っ端のワーミーからもうこれぞニューメタルなEPのラストを飾るM6 「Old Ones」まで、ニューメタル好きにはたまらない楽曲がひしめいています
世界的に見てもめちゃくちゃハイレベルなニューメタルコアを鳴らしているバンドですし、このEPでそれがさらに洗練されてきた印象を受けます
間違いなく注目しておいて損のないバンドですし、このEPで一緒にぶっ飛んでいきましょう!
Sylosis「A Sign of Things to Come」
イギリスのエクストリームメタルバンドの通算6枚目のフルアルバムです
メンバーの逝去という窮地に陥った同じくイギリスのバンドであるArchitectsを支えたJosh Middletonの本業とも言えるバンドで、今作はArchitectsを離れてからリリースされた1枚となります
スラッシュメタルにメタルコア、メロディックデスメタル、オルタナメタルなど幅広い要素を取り入れたモダンなエクストリーム・メタルは今作ではさらに極まっています
アルバムのタイトルトラックであるM2「A Sign Of Things To Come」はエクストリームさに加えてゆるやかに盛り上がっていくドラマ性も高いなど、スケール感もかなりのものです
スラッシーにザクザク刻むM4「Poison for the Lost」は疾走感のあるバースからテンポを落としたサビの叙情性が気持ちよくあります
フェスとかのでかいステージよりもそれほど大きくないライブハウスのほうが似合いそうなエクストリームメタルですし、ぜひ来日してくれたら嬉しいなぁという期待も込めて紹介します
CODE ORANGE「The Above」
2022年のDOWNLOAD FESTIVAL JAPAN2022での来日も記憶に新しい、アメリカのメタルコア・ハードコアバンドの通算5枚目のフルアルバムです
前作までの予測不可能なカオスな曲展開やデジタル表現はやや弱まりましたが、その分シアトリカルな要素も目立つようになりどっしりとした重さと貫禄が出てきました
全体的な感じとしてはオルタナによったと言うか、NINE INCH NAILSをハードコアに昇華したようなイメージです
M1「Never Far Apart」はインダストリアルな雰囲気をまといながら男女ボーカルでシアトリカルに展開する1曲で、アルバム全体のスケールの広がりを感じさせます
M9「The Game」は従来の彼ららしらの強いハードコア色の強い1曲、やっぱりこういったドカドカドンドンしている曲があると安心感があります
かと思えばM13 「But A Dream」のような哀愁のあるアメリカンロック調な曲もあるなど、楽曲の幅広さは今作の大きな特徴でもあります
バンドの規模的に考えてもこういったでかいステージでのライブを意識した楽曲を出していくのは当然でしょうし、実際にDOWNLOAD FESTIVAL JAPANで観たライブは圧巻でした
まだ色々な規制もあった時期で不完全燃焼なところもあるので、新作を携えての来日を期待してしまいますね
KOTORI「Good Luck」
埼玉発のインディーロックバンドKOTORIの配信リリースしたシングル曲に新曲を加えて1枚にしたEPです。フィジカル盤はライブ会場限定で販売されています
個人的にこの作品に収録されているM5「ツバメ」がめちゃくちゃ刺さっていました。語るように歌いながらサビにかけての盛り上がりと、それと相まったMVの映像表現が本当に素晴らしいんです
同じく配信リリースされていたM2「GOLD」もアンセミックでみんなで歌って楽しめそうな気持ちよさがありますし、
新曲ではM1「FOREVER YOUNG」がドライブ感のあるロックンロールをしていてシンプルに爽快感満載です
その他の曲も含めて、6曲のEPでKOTORIのいろんな顔を見せてくれるなかなか締まったいい作品ですね、惜しむらくはフィジカルが会場限定なところくらいです
まとめ
9月のオススメまとめ、いかがでしたでしょうか。
正直なところ9月はDARKEST HOURの来日が楽しみすぎてそればっか聴いていたので、あまり新譜を聴き込めていないところもあるんですが…笑
今回紹介した5枚以外にも良さげな作品いっぱいあったので合わせて紹介します
Wolves in the Throne Room「Crypt of Ancestral Knowledge – EP」
Heart of a Coward「This Place Only Brings Death」
Koyo「Would You Miss it?」
War of Ages「Dominion」
Dying Fetus「Make Them Beg For Death」
Polaris「Fatalism」
それでは10月も音楽楽しんでいきましょう!
以上、2023年9月の良かったアルバム・EPを5枚紹介します!でしたー、それではまたー!